mikutterのvendorのライセンスについて
ライセンスって面倒くさいよね。単にGPLで配布していいのかどうかは正直この早見表 http://www.gnu.org/licenses/license-list.html くらいで判断してるよ。実際https://twitter.com/kudzu_naoki/status/279844949715992578:twitterの日*1は早見表だけでできそうか否か判断したからね。
だけどmikutterアドベントカレンダーで不安になってる人がいたから、自分のアドベントカレンダーの順番の時にoverlayを公開するにあたって調べた部分、vendorの中身について書いとくね。
- ライセンス
- vendorの中身でそれが適用されてるもの
を列挙して、直後に解説を書いておくよ。
- MIT
- typed-array
- oauth
- Apache 2.0
- addressible
これはみんな知ってるライセンスだよね。コピーレフトもないしどんな糞ライセンスで再配布しようとしまいとかまわないよ。
- Artistic-2.0
- memoize
なんかPerl出身のライセンスとして名前だけ聞いた事ある程度の人も多いんじゃないかな。僕もそうだったよ。http://dev.perl.org/licenses/ で明記されてる通り、GPLv1以降かArtisticでの再配布が認められてるよ。GPLv1以降ってなんか珍しいよね。
- Rubyが配布するのと同じライセンス
- bsearch
- その他
面倒そうな表記だね。実際一度面倒だったんだよ。昔むかし単にRubyライセンスと言うと
I have obtained a copy of the Ruby license and studied it. It has some of the ambiguity problems of the Perl Artistic License, from which it was derived. Because of them, I can't say it is a free software license. Some small clarifications and small changes in the Perl Artistic License make it a free software license and compatible with the GPL--with little change in the meaning. Would you please consider replacing the Ruby license with that license? http://blade.nagaokaut.ac.jp/cgi-bin/scat.rb/ruby/ruby-list/30001 より引用
なんてstallman直々にあいまいな点があるよ、って言われてしまう内容だったんだって。だからmatzさんをはじめとするRubyコミッタ達がいろいろ頑張ってはなしあって二度のライセンス修正を経て、RubyKaigi2010でBSDLとのデュアルライセンスになってるんだってさ。http://bugs.ruby-lang.org/projects/ruby/wiki/DevelopersMeeting20100827 だから2010年8月27日以降Rubyが配布するのと同じライセンスってのはRubyライセンスとBSDLのデュアルライセンスを指すんだ。というわけでBSDLの方を採用して、GPLv2以降で再配布できるよね。
さて、そんなわけでvendorの中身自体はREADMEで適用除外しておのおののライセンスで再配布、残りのソースと全体としてのmikutterはGPLv3で配布できる*はず*なんだ。一応おおまかに確認したうえで自前のoverlayに入れてるんで、ライセンスに問題があるかも……みたいなFUDじゃなくてきちっと○○というのが△△ライセンスに違反しています、って指摘欲しいな。公式と無関係の僕も不安になっちゃうからね。
20121224 追記
d_akiさんに教えていただいた。debianへの収録に際しての考察。こっちはskin類についてもあって参考になる。
http://vdr.jp/d/20121221.html#p01
僕はmikutterのコミッタでもなんでもない、ただの一利用者だから、公式見解と異なるかもしれないし間違ってる点もいっぱいあるかもしれないので、なんでもご指摘歓迎です。よろしくお願いします。